闇の吐き出し口。

タイトルどおりの厳しい人生を綴る日記。

6/12 どんなに願っても戻れない過去がある。

昨日、後輩が引退した。

 

彼らが入学してきてから2年、早いもので彼らは受験生となる。

 

東京でベスト32に入る、これが自分の先輩たちの代からのチームの目標であった。

 

先輩たち、自分たちは都で2回戦負けという結果で引退していった。どちらも不完全燃焼の末接戦で敗れる、悔いの残るような終わり方だった。

 

後輩たちは4回戦まで残った。4回戦の相手は強く、おそらく負けるだろうというのが大方の予想だった。

 

彼らはその予想を見事に覆した。

 

先生も変わり、必死に練習してきた彼らの力を存分に出し切り、わずかワンゴール差の接戦を勝ち抜いた。

 

ベスト32進出の瞬間だった。

 

先輩としてこんなに嬉しいことはなかった。

 

おかげで引退には立ち会えなかったが、バスケ人生の中で一番いい試合を見れた気がする。

 

ダブルヘッダーとなったベスト16決めでは敗れたが、3年生全員が出場し、それでいてベスト16のチームに10点差まで迫るという素晴らしい内容だと聞いた。

 

中でも嬉しかった出来事が一つ。

 

2年前、背の小さな1年生が入部してきた。初心者だったという。シュートはリングにあたらない、ドリブルはつけないで、最初は本当にひどいものだった。

 

やがて自分たちが引退してしばらくすると、彼はスリーポイントシューターという肩書きを与えられていた。これは、スリーを決めるから、ではなく打つから、という理由からおそらく言われていたのではないかと思う。

 

彼は試合の最後になるといつも外でボールを受け取ってスリーを打った。そのシュートは自分の目の前では決まることはなかった。

 

彼の引退試合、相手はかつては全国にも出場したことのあるレベルの強豪。そんな強豪相手に、彼はスリーポイントを決めたという。心の底から嬉しかった。感動した。

 

2年前、ドリブルすらつけなかった初心者が、強豪相手に最後の最後でスリーポイントを決めたという。これを聞いた時思わず泣きそうになった。

 

後輩たちはとにかく上手くなっていた。そして、勝とうという気持ちが自分たちとは段違いに優っていた。

 

昨日の試合を見て、高校生をやり直したい、部活をやり直したい、そう心から思った。

 

過去は帰ってこない。どんなに願っても、戻ってこない過去がある。

 

1年前、週7日毎日バスケをしていた自分は、いまでは運動すら週4,5日程度でしかしなくなった。

 

空いた時間はダラダラ過ごすのみ。

 

いまの自分はこれでいいのか。やる気が、気持ちが足りなくて、後悔しているのではないのか。

 

たくさんの感動を後輩たちからもらった。同時に、自分自身についてもいろいろと後輩に考えさせられた。

 

自分も変わらなければいけない時がきたのではないか。

 

そう考えさせられた後輩の最後だった。